ニッポン高度紙工業株式会社

サステナビリティ

サステナビリティに対する私たちの想い

当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のため、2021年5月に「環境と健康に挑戦 2030」というスローガンのもと「高機能セパレータの安定供給を通じて、持続可能な社会の実現に貢献する」という長期ビジョンを策定しました。

その背景には「私たちは、地球上のあらゆる資源を使わせてもらいながら生産活動ができる恩恵を受けているため、生産活動で使った “もの” は元のかたちにして自然界に戻し、自然の浄化能力以上に自然環境へ負荷をかける企業であってはならない」との想いがあります。

当社の存在意義

当社は、世界のために役立つ仕事をしている集団であることを信条とし、これを基本理念としています。

私たちの存在意義は、この理念に基づき、技術開発型企業として高品質・高機能なセパレータを世界中のお客さまに供給し、当社のセパレータが採用されたあらゆる電子機器類の機能向上により人々の生活を快適にするとともに、森林保全や水源保全、生物多様性保全といった活動を通じて環境に配慮した持続可能な社会の発展を目指し、脱炭素社会の実現に貢献することにあると考えています。

事業計画とサステナビリティ活動との関係性

当社における重要性である事業インパクトとステークホルダーにとっての重要性を勘案して評価をおこない、事業を通じて解決すべき社会課題=マテリアリティ(下図 下線太字)を特定しています。

E─環境─

マテリアリティ 選定理由 主な取組み 関連する
SDGs
⼤分類 中分類

省エネ、創エネ、蓄エネに貢献する製品の供給

安定供給体制の確⽴

当社の製品が組み込まれた最終商品を通じて、効率的なエネルギー消費に貢献しており、顧客への安定的な供給が社会全体の省エネ・創エネ・蓄エネにつながると考えるため。

✓⽶⼦⼯場における、新抄紙機稼働および裁断⼯程の体制確⽴

✓事業所・拠点別在庫の最適化

✓原材料のサプライチェーンの強靭化

最終商品の付加価値を⾼めるセパレータの開発・供給

当社セパレータの性能向上が、顧客製品および最終商品の付加価値向上につながり、顧客・当社双⽅の企業価値を向上させると考えるため。

✓顧客製品の性能向上、⽣産性・省エネに寄与する製品の開発・供給

✓原材料やエネルギー⾯で環境に配慮した製品の開発・供給

気候変動への対応

エネルギー消費量(原単位)削減

当社は、製品の製造過程で電⼒等のエネルギーを⼤量に消費しており、当該消費量削減および原単位低減ならびに 再⽣可能エネルギー導⼊は、気候変動への対応策として必要と考えるため。

⼯程改善によるエネルギー消費量の削減

CO2排出量の削減

✓太陽光発電設備の導⼊

✓実質的な再⽣可能エネルギー電⼒・LNGの導⼊

✓カーボン・オフセット(間伐計画)

⽣物多様性への配慮

⽔源かん養機能の維持・改善

当社は、事業活動で⽔資源を多く使⽤しており、森林に⽣きる動植物にも⽬を向け、より豊かな森づくりを⽬指すことが、森林の⽔源かん養機能の維持・改善、⽣物多様性の維持・向上、ひいては事業活動の持続可能性を⾼めると考えるため。

社有林の針広混交林化促進による持続可能な森林経営

各事業所⽔源域における森林保全および地域との交流促進

環境負荷の低減

✓排⽔、排気中の環境負荷物質の極⼩化

✓⽔資源の効率的な利⽤、使用量の削減

当社では製造⼯程において多くの⽔資源、天然繊維からなる原材料等を使⽤しており、これらの使⽤量削減が、環境負荷低減、ひいては⾃社の企業価値向上につながると考えるため。

✓環境規制値を上回る⾃主基準値等の設定と維持管理

✓⼯程改善による⽔利⽤量の削減

✓製紙スラッジ原単位の低減

✓製紙スラッジ有価物化⽐率の向上

✓故紙発⽣率の低減

✓⼯程改善によるスラッジ排出量の削減

✓製紙スラッジ有価物化⽅法の研究

S─社会─

マテリアリティ 選定理由 主な取組み 関連する
SDGs
⼤分類 中分類

⼈的資本の強化

労働安全・衛⽣の確保

「安全・健康はすべてに優先する」という基本⽅針の実践が、従業員⼀⼈ひとりの幸せと企業価値を⾼めることにつながると考えるため。

安全衛⽣の確保、健康経営の推進にかかる投資

健康経営

✓⼈材の育成

✓ダイバーシティー &インクルージョンの推進

✓「優れたモノづくり」には、絶えざる能⼒向上と⾃⼰⾰新を継続できる多様な⼈材が必要不可⽋であると考えるため。

✓少⼦⾼齢化、⼈⼝減少の進むなか、多様な⼈材の活躍はイノベーションに必要と考えるため。

 

✓次世代リーダーの育成および⼥性の活躍推進

✓多様な⼈材の活躍推進

環境・社会に配慮した調達

「購買⽅針」および「グリーン調達基準」の運⽤強化

購買方針

地球環境への配慮、労働環境の整備、⼈権の尊重等の「企業の社会的責任」ニーズへの対応が企業価値向上に不可⽋と考えるため。

「購買⽅針」および「グリーン調達基準」を盛り込んだサプライヤー向け調査

地域社会との共⽣と貢献

事業所が⽴地する地域コミュニティとの関係維持および地域発展への貢献

事業の継続には、⽴地地域コミュニティの理解・協⼒が不可⽋と考えるため。

✓地域美化活動等の地域社会への貢献活動の推進

✓スポーツ、教育、⽂化貢献活動の推進

G─ガバナンス─

マテリアリティ 選定理由 主な取組み 関連する
SDGs
⼤分類 中分類

ガバナンス強化

✓コーポレートガバナンス・コードへの対応

✓コンプライアンスの推進

 

コーポレート・ガバナンス体制の適切な構築・運営は、重要な経営課題であり、経営の透明性向上とコンプライアンス体制強化が、当社の持続的成⻑と中⻑期的企業価値向上につながると考えるため。

コーポレートガバナンス体制および内部統制システムの構築・運営

BCMの推進

災害時において、⼈命の保護、会社資産の保全、迅速な事業回復、利害関係者への影響の最⼩化および平常時における取引先との信⽤確⽴を図ることは、当社の事業継続において、必要不可⽋であると考えているため。

事業継続計画の継続的な⾒直し

(注)当社BCMの目的の一つである「安定供給体制の確立」は、大分類「省エネ、創エネ、蓄エネに貢献する製品の供給」において記載しております。