燃料電池は電解質膜によって隔てられた燃料と酸素(空気)が外部回路を通じて電子の授受を行なうことによって発電するもので、電解質膜がプロトン(水素イオン)を通して正負両極にたまった電荷を水として排出し続けることで定常的な電流が得られます。iO膜は無機成分として固体酸であるタングステン酸を含有することによってプロトン電導性を発現するようになり、電解質膜として使用できるようになります。
従来の電解質膜はフッ素系ポリマーあるいは炭化水素系エンジニアリングプラスチックをベースとしたものであり、非常に高価であるという問題があります。燃料電池内部はラジカル耐性、耐酸化性の要求される過酷な環境ですが、有機ポリマーは元々それらを苦手とするものであり、特殊なものを使用するため高価となっていました。iO膜は元々ラジカル耐性、耐酸化性に圧倒的に優れる無機酸化物の性質を持つため、特殊なものを使用する必要が無く、低価格が実現しました。 |